人材確保とDX
少子高齢化やコロナ禍による人手不足は、設備業界にも影響を及ぼしています。
今後は人材難による事業縮小や廃業も増えるという予測もあります。
もちろん、設備業でも人材確保は事業継続の生命線です。今回は、人材確保に必要な採用広告、面接、定着化について考えてみましょう。
■人手が足りない!人材採用はどこから始めればいい?
少子高齢化の影響で、建設業界の人材確保はさらに厳しい状況になっています。建設業界以外でも、人手不足による影響は大きく、企業規模や業種業界を問わない、人材の争奪戦となっています。
特に、人材採用のノウハウがない中小企業が苦戦しています。
そして、採用がうまくいかない会社ほど、いきなり求人媒体を選び、募集広告を出そうとする傾向があります。
採用成功の決め手となるのは求人媒体ではなく、募集広告を出す前の準備です。募集広告を考える前に考えるべきポイントを見てみましょう。
①会社一丸となって取り組む社内の意識づくり
中小企業では、経営者が人材採用を担当している会社も多いです
。社長自ら取り組むのはとてもよいことですが、客観的な視点をもつ社員との交流が効果的です。
社内で採用について話し合い、会社全体で取り組む意識を共有し、必要に応じて採用プロセスにも協力してもらいましょう。
②採用の体制づくり、社長以外の採用担当を置く
応募者から見て、小まめに素早く連絡をくれる企業はそれだけで好印象です。
他業務との兼務で問題ありませんので、受信日の営業時間内に受領確認だけでも返せる体制を整えましょう。
また、応募者は求人広告の細かい部分を見ており、社長と採用担当が同じ名前であることにも気づきます。採用担当は会社の第一印象に直結します。レスポンスの向上と同時に、社内体制のアピールにもなります。
求める人材像に近い年齢の社員や共感や好印象を抱かれやすい人選がベターです。
③求める人材像の洗い出し
「優秀な人材」を求めない企業はありません。
しかし、どんなに優秀な人材でも、ミスマッチがあれば能力を発揮できずに退職してしまいます。自社の仕事に必要な適性があれば、それ以外の部分で高い能力がなくても、自社で活躍できる人材に育てられる可能性があります。
「優秀な人材」の条件は、募集職種やポジション、そして会社ごとに異なります。
採用活動で最初に着手すべきは、「求める人材像」の要件を具体的に洗い出すことです。
④自社が選ばれる会社であるかを確認する
採用というと応募者を選ぶことを意識しがちですが、これも採用がうまくいかない原因の一つです。
どの会社に応募するかを決めるのは応募者であり、最終的に入社を決めるのも応募者です。
選ぶより先に、応募者に選ばれることが採用成功の最重要課題です。自分の会社が応募者にとって魅力的か、選ばれる会社であるかを確認しましょう。