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 IT導入補助金2023の概要が発表されました。インボイス制度対応のデジタル化基盤導入枠が継続され、セキュリティ対策が補助対象になっています。2023年10月施行のインボイス制度対応に間に合わせるには、遅くとも夏までに決まっていないと厳しくなるでしょう。IT導入補助金2023の概要と申請から採択後のパートナーとなる支援事業者について解説します。

目次
-IT導入補助金をお勧めする理由
IT導入補助金を利用するメリット
 補助金活用を諦めてしまう理由
-IT導入補助金 2023の概要
 IT導入補助金 2023の内容
 IT導入補助金 2023のスケジュール
-まだ間に合うインボイス対応、IT導入補助金2022との違い
 IT導入補助金2022との違い
 IT導入補助金2022の申請数と採択率
-IT導入補助金で採択されるには支援事業者選びが重要
-IT導入補助金2023 今後のスケジュールは?

IT導入補助金をお勧めする理由

IT導入補助金を利用するメリット

補助金や助成金の最大のメリットは言うまでもなく、お金をもらえますが融資と違って返済や利息がありません。補助金の詳細は次の章でご紹介しますが、IT導入補助金では、導入費用の最大3/4までが補助対象になります。

もう一つのメリットは、補助金の方針に沿ったデジタル化の取り組みが、経営基盤の強化につながる点です。業種や規模に関係なく、デジタル化によって生産性が向上し、業績アップにもつながる傾向は、統計的にも明らかになっています。

そして、IT導入補助金では、ITツールの提供者でもあるIT導入支援事業者が申請をサポートします。補助金の申請が初めての方でも安心です。

補助金活用を諦めてしまう理由

補助金や助成金に興味はあっても敬遠されるのは、手続きと要件がハードルになっていると思われます。主な理由はこんな感じではないでしょうか。

・申請書類の作成が大変そう、もらえるかわからないのに時間を使いたくない。
・受給後の効果報告が面倒くさい。
・生産性向上などの要件を満たすのが大変そう。


申請書類の作成は確かに煩雑です。申請のための手引を読むだけでも大変です。しかし、事業で純利益50~450万円を生み出す労力と比較すれば、小さな負担ではないでしょうか。IT導入補助金では支援事業者のサポートがあり、書類作成のアドバイスももらえます。

受給から3年度分の効果報告は、受給できなければ発生しない作業です。ここでも支援事業者のサポートがあります。申請時の計画に対する実績数値結果をWeb上で入力するだけですので、これもそれほど面倒な作業ではありません。

賃金アップなどの計画もありますが、これは国の施策として掲げているものです。しかし、実施できなかったからと言ってペナルティがあるわけではありません。「やるぞ」という宣言をすれば良いのです。

<ここまでのポイント>
・IT導入補助金はIT導入費用の最大3/4まで受給できる。
・IT導入支援事業者が申請をサポートするので初めてでも安心。

IT導入補助金 2023の概要

IT導入補助金 2023の情報が公開されました。2022年から続いて、通常枠(A・B類型)、セキュリティ対策推進枠、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型・複数社連携IT導入類型)の3枠・5類型の構成になっています。

IT導入補助金 2023の内容

(1)通常枠(A類型・B類型)
経営力の向上・強化をめざすデジタル化の取り組みに伴うソフトウェア購入費、クラウド利用料(2年分)、ソフトウェア導入に伴う諸経費の1/2まで補助されます。
 インボイス対応などではない場合は、こちらを活用することになります。

通常枠

通常枠
種類A類型B類型
補助額5万~150万円未満150万~450万円以下
補助率1/2以内
プロセス数 ※11以上4以上
ITツール要件
(目標)
類型ごとのプロセス要件を満たすものであり、労働生産性の向上に資するITツールであること。
賃上げ目標加点必須
補助対象ソフトウェア費・クラウド利用料(最大2年分)・導入間連費

※1:「プロセス」とは、業務工程や業務種別のことです。

(2)セキュリティ対策推進枠
サイバーセキュリティの向上に関するソフトウェア・サービスの利用料の最大2年分を補助されます。2022年に新設された枠で、2022年は95%以上が採択されています。

セキュリティ対策推進枠

種類セキュリティ対策推進枠
補助額5万円~100万円
補助率1/2以内
機能要件独立行政法人情報処理推進機構が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているいずれかのサービス
補助対象サービス利用料(最大2年分)

(3)デジタル基盤導入類型
2023年施行のインボイス制度への対応、企業間取引のデジタル化を推進する目的の類型です。ソフトウェア購入費、クラウド利用料(2年分)、ソフトウェア導入に伴う諸経費に加えて、ハードウェア購入費も補助対象となります。
インボイス対応システムの導入だと、こちらが対象になります。

デジタル化基盤導入類型

種類デジタル化基盤導入類型
補助額ITツール
(下限なし)~350万円
内、~50万円以下部分内、50~350万円部分
機能要件※1会計・受発注・決済・ECのうち1機能以上会計・受発注・決済・ECのうち2機能以上
補助率3/4以内2/3以内
対象ソフトウェア会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフト
賃上げ目標なし
補助対象ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年)・補助上限額10万円
※1:該当する機能の詳細はITツール登録概要を参照
 

ハードウェアPC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機:補助率1/2以内、補助上限額10万円
レジ・券売機等:補助率1/2以内、補助上限額20万円

(4)複数社連携IT導入類型
業界団体や地域の商店街など、複数の中・小規模事業者が連携してITツールを導入する際のソフトウェア購入費、ハードウェア購入費、ソフトウェア導入に伴う諸経費が補助対象となります。

複数社連携IT導入類型

種類 複数社連携IT導入類型
補助額 デジタル化基盤導入類型の要件に属する経費 デジタル化基盤導入類型の要件に属さない複数社類型特有の経費
(1)基盤導入経費 (2)消費動向等分析経費 (3)代表事業者が参画事業者をとりまとめるために要する事務費、外部専門家謝金・旅費
(下限なし)~350万円 50万円×グループ構成員数 ((1)+(2))×10%に補助率2/3を乗じた額もしくは200万円のいずれか低い方
内、~50万円以下部分 内、50万円超~350万円部分
機能要件 ※1 会計・受発注・決済・ECのうち1機能以上 会計・受発注・決済・ECのうち2機能以上
補助率 3/4以内 2/3以内 2/3以内 2/3以内
補助上限額 3,000万円 200万円
対象ソフトウェア 会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフト 各種システム※2
賃上げ目標 なし
補助対象 ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費 ソフトウェア購入費・クラウド利用料(1年分)・導入関連費
ハードウェア購入費用 PC・タブレット等※3 :補助率1/2以内、補助上限額10万円 AIカメラ・ビーコン・デジタルサイネージ等
レジ・券売機等:補助率1/2以内、補助上限額20万円
  1. ※1:該当する機能の詳細はITツール登録要領を参照
  2. ※2:対象例(消費動向分析システム、経営分析システム、需要予測システム、電子地域通貨システム、キャッシュレスシステム、生体認証決済システム等)
  3. ※3:PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機

出典:IT導入補助金2023

交付申請期間募集期間2023年3月28日 (火) 受付開始~終了時期は後日案内予定
通常枠1次締切締切日2023年4月25日 (火) 17:00(予定)
交付決定日2023年5月31日 (水) 17:00 (予定)
事業実施期間交付決定~2023年11月30日 (木) 17:00
事業実績報告期限2023年11月30日 (木) 17:00
2次締切締切日2023年6月2日 (金) 17:00(予定)
交付決定日2023年7月11日(火) 17:00 (予定)
事業実施期間交付決定~2023年11月30日 (木) 17:00
事業実績報告期限2023年11月30日 (木) 17:00
交付申請期間募集期間2023年3月28日 (火) 受付開始~終了時期は後日案内予定
セキュリティ対策推進枠1次締切締切日2023年4月25日 (火) 17:00(予定)
交付決定日2023年5月31日 (水) 17:00 (予定)
事業実施期間交付決定~2023年11月30日 (木) 17:00
事業実績報告期限2023年11月30日 (木) 17:00
2次締切締切日2023年6月2日 (金) 17:00 (予定)
交付決定日2023年7月11日(火) 17:00 (予定)
事業実施期間交付決定~2023年11月30日 (木) 17:00
事業実績報告期限2023年11月30日 (木) 17:00
交付申請期間募集期間2023年3月28日 (火) 受付開始~終了時期は後日案内予定
デジタル化基盤導入枠1次締切締切日2023年4月25日 (火) 17:00 (予定)
交付決定日2023年5月31日 (水) 17:00 (予定)
事業実施期間交付決定~2023年11月30日 (木) 17:00
事業実績報告期限2023年11月30日 (木) 17:00
2次締切締切日2023年5月16日 (火) 17:00 (予定)
交付決定日2023年6月21日 (水) 17:00 (予定)
事業実施期間交付決定~2023年11月30日 (木) 17:00
事業実績報告期限2023年11月30日 (木) 17:00
3次締切締切日2023年6月2日 (金) 17:00(予定)
交付決定日2023年7月11日(火) 17:00 (予定)
事業実施期間交付決定~2023年11月30日 (木) 17:00
事業実績報告期限2023年11月30日 (木) 17:00

前年同様、デジタル化基盤導入枠の締め切りサイクルが細かく設定されており、今回もインボイス制度導入への支援姿勢が強く反映されているようです。
その後の締め切り日程も順次発表されてゆきます。

<ここまでのポイント>
・2022年に続いて3枠・5類型の構成、お勧めのインボイス枠も継続。
・3月28日申請受付開始。

まだ間に合うインボイス対応、IT導入補助金2022との違い

IT導入補助金2022との違い

IT導入補助金2022から大きな変更はありません。2023年10月施行を控えたデジタル化基盤導入類型(インボイス枠)も継続されます。
<IT導入補助金2022との変更点>
・通常枠(A・B類型)…クラウド利用料が最大2年分、補助額の下限5万円に引き下げ
・デジタル化基盤導入類型(インボイス枠)…補助額の下限がなくなる

IT導入補助金2022の申請数と採択率

IT導入補助金2022の実績をみると、4~7月の採択率が高かったことがわかります。例年に言えることだと思いますが、申請数は夏以降に多くなっています。できれば、早めに申請した方がよいかもしれません。

出典:IT導入補助金2022 交付決定事業者一覧

<ここまでのポイント>
・IT導入補助金2022では、1次~4次(4~7月)の採択率が高かった。
・通常枠のクラウド利用料が最大2年分、補助額の下限5万円に。
・デジタル化基盤導入類型(インボイス枠)は補助額の下限なしに。

IT導入補助金で採択されるには支援事業者選びが重要

IT導入支援事業者は、補助金の対象となるITツールの提供と同時に、事務局に代わって申請者からの疑問・質問に答え、補助金事業の推進をサポートする役割を担っています。申請者にとっても、IT導入支援事業者は補助金申請からITツール導入を支援するパートナー的な存在です。

しかし、支援事業者が提供する申請サポートは必ずしも一律ではありません。持っている申請ノウハウにも差があります。適切な申請サポートがあれば採択される可能性も高まります。自社のニーズにマッチするITツールを選定することが大前提ですが、どの支援事業者を選ぶかも重要になります。

補助金の採択率だけでなく、導入支援や製品サポートがしっかりしている会社を選べば、導入効果も高まるでしょう。どのITツールを選ぶかと同時に、どの会社から購入するかも大切なポイントです。

<ここまでのポイント>
・IT支援事業者が提供する申請サポートは必ずしも一律ではない。
・IT支援事業者によって、提供されるノウハウや支援の充実度が変わってくる。

IT導入補助金2023 今後のスケジュールは?

いよいよ3月28日には第一次の募集が開始されることになりました。しかし、申請準備にあたる時期が設備業の繁忙期と重なっているため、準備が整わずに見送られる傾向があります。もし、このタイミングで申請できるならチャンスと言えるかもしれません。手厚くサポートしてくれる支援事業者を探すことから始めましょう。

業務上の課題が明確になっている場合はITツールから探すのが順当ですが、デジタル化への取り組みをゼロから考えたい場合には、信頼できるITベンダーと一緒に考えていく事が重要です。IT導入支援事業者として登録している会社であれば、同時に補助金活用の提案を受けられます。

石田データサービスは、2022年に続いてIT導入補助金2023でもIT導入支援事業者登録済みです。2022年度IT導入補助金の導入実績は、約200件の案件に対して100%の採択率でした。インボイス制度に対応するラインナップも揃えていますし、課題発見から課題解決のお手伝いをトータルで支援してくれます。まずは、お気軽にご相談ください。

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